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インターネットで公開している、泣ける話、感動する話をまとめています。号泣できる話から、ほっこりと心温まる話をいろいろ集めてますので、楽しんでください。
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2010/03/12
[泣ける話]
516 名前:名無し職人[] 投稿日:2005/09/18(日) 23:42:04
子供の頃の話だけど
俺んち母子家庭で貧乏だったから、ファミコン買えなかったよ。。。
すっげーうらやましかったな、持ってる奴が。
俺が小6のときにクラスの給食費が無くなった時なんて、
「ファミコン持ってない奴が怪しい」なんて、真っ先に疑われたっけ。
貧乏の家になんか生まれてこなきゃよかった!って
悪態ついたときの母の悲しそうな目、今でも忘れないなぁ、、。
どーしても欲しくって、中学の時に新聞配達して金貯めた。
これでようやく遊べると思ったんだけど、ニチイのゲーム売り場の前まで来て買うのやめた。そのかわりに小3の妹にアシックスのジャージを買ってやった。いままで俺のお下がりを折って着ていたから。
母にはハンドクリーム買ってやった。いっつも手が荒れてたから。
去年俺は結婚したんだけど、結婚式前日に母に大事そうに錆びたハンドクリームの缶を見せられた。
泣いたね、、。
初めて言ったよ「産んでくれてありがとう」って。
posted at 2012/03/14 18:16:17
lastupdate at 2012/03/14 18:16:17
【修正】
2010/03/17
[泣ける話]
「悪いことってなんです?悪ってなんです?誰がそんなこときめたんです?神様ですか?それとも地球が出来たときから決められていましたか?」
「それは人間の良心が決めるんだ」
「ほら、ごらんなさい!人間が自分で勝手に決めたんでしょう!
たとえば、、誰かが犬をいじめたとする。すると、そんなに犬をいじめてはいけない、とすぐに怒られるでしょう?だけど牛やブタはどうです?人間は平気で殺すじゃありませんか?
戦争だってそうです。両方とも正義の戦いだっていってますよ。こっちは敵が悪い奴で、味方は正義だと思っているけれど、敵は敵で自分の方が正しいと思いこんでいる。そして結局は人殺しを平気でするじゃありませんか!
正しいこと、悪いことなんて、人間が勝手にでっち上げたもんで、そんなもん実際にはないんだ。生きるためには、誰がどんなことをしてもいいんですよ!」
posted at 2012/03/14 16:30:18
lastupdate at 2012/03/14 16:30:18
【修正】
2010/05/14
[泣ける話]
186 名前: おさかなくわえた名無しさん 投稿日: 2005/08/30(火) 23:45:15 ID:YaDG/PL7
私の部屋(生まれる前は応接室だった)にずっと母の本棚がある。
母が集めている推理小説とか過去にもらった本とかがたくさん入ってて、
私は特に本棚の中を開けてみたり触ったりもしなかった。
数年前、ちょっと捜し物をしていて母の本棚を探っていたら
「○○小学校」と書かれた母の母校の小学校の古い文集が
あるのが目に止まった。
好奇心だけで「どんなくだらないこと書いてたのかな〜♪」って読んでみたら
他の子(母の同級生)は家族で旅行をして楽しかったとか、
遠足でみんなで遊んだ思い出とかを書いているのに対して、
母の作文だけタイトルが「おとうさんの入院」だった。
読むのをためらうタイトルだったけど読んでみると
「私のお父さんが入院しました」
から始まって小学生の子供が書いたとは思えないほどの
深刻な内容がそこに・・・
読み終わる頃には涙が止まりませんでした。
おじいちゃん(母の父)は病気で母が高校生の時に亡くなったんだけど、
とても苦労したんだなぁと思った。
私は父と仲が悪くケンカばかりしてて
母が「お父さんになんてこと言うの!お父さんを大切にしなさい」
と言うことの意味がその時やっとわかりました。
気づくのが遅かったかもしれないけど、
これからも両親を大切にしていきたいと思う。
posted at 2012/03/14 18:17:28
lastupdate at 2012/03/14 18:17:28
【修正】
2010/05/22
[泣ける話]
恋に駆け引きはあるけど、愛に駆け引きはないのよ。
恋は 「相手から何がもらえるか」考えることであって、
愛は 「相手に何がしてあげられるか」考えることなの。
だから、しばらくの間は先に愛した人が、
一方的に愛をあげることになる。
あげる愛の分量を多く蓄えている人でないと、
耐えることができないのよ。
恋は 「相手から何がもらえるか」考えることであって、
愛は 「相手に何がしてあげられるか」考えることなの。
だから、しばらくの間は先に愛した人が、
一方的に愛をあげることになる。
あげる愛の分量を多く蓄えている人でないと、
耐えることができないのよ。
posted at 2012/03/14 20:25:41
lastupdate at 2012/03/14 23:10:47
【修正】
2010/05/24
[泣ける話]
494 名前: 名無しの心子知らず 投稿日: 2007/10/28(日) 21:36:44 ID:wb/GHMhd
以前、母が受け持っていた幼稚園児に
「大きくなったら何になりたい?」と尋ねた所
「おはなやさん!」
「サッカーせんしゅ!」
「○○レンジャー!」(まぁ、これは幼児にありがちな答え)
次々に回答していく中、ある一人の女の子が
「おにぎり!」
と言ったそうな
母が理由を聞くと、
「おかあさんが大好きだから、わたしがおにぎりになってあげるの〜」
…だって。かわゆす(*´д`)
89 名前: 名無しの心子知らず 投稿日: 2007/10/30(火) 03:45:05 ID:ElEKQyJ9
タカトシが好きな2歳6ヵ月の息子が、私に
「おーべいかっ!」と言いながら頭の上にチョンと
ものすごくソフトタッチで手を乗せてきた。
すると主人がふざけて、
「もっと強くペチンしなきゃ〜!」
と言って私のおでこをペチッとはたいたんだけど、
息子が慌てて私の所に寄って来て、
「ダメ!ママに痛いペチンダメ!」
と言って泣きながらおでこをさすさすしてくれて、
「パパ!痛くないはこうよ!」
と言って主人の頭にもソフトタッチで手を乗せて、
痛くないペチンを必死に教えてくれていた(嬉泣)
以前、母が受け持っていた幼稚園児に
「大きくなったら何になりたい?」と尋ねた所
「おはなやさん!」
「サッカーせんしゅ!」
「○○レンジャー!」(まぁ、これは幼児にありがちな答え)
次々に回答していく中、ある一人の女の子が
「おにぎり!」
と言ったそうな
母が理由を聞くと、
「おかあさんが大好きだから、わたしがおにぎりになってあげるの〜」
…だって。かわゆす(*´д`)
89 名前: 名無しの心子知らず 投稿日: 2007/10/30(火) 03:45:05 ID:ElEKQyJ9
タカトシが好きな2歳6ヵ月の息子が、私に
「おーべいかっ!」と言いながら頭の上にチョンと
ものすごくソフトタッチで手を乗せてきた。
すると主人がふざけて、
「もっと強くペチンしなきゃ〜!」
と言って私のおでこをペチッとはたいたんだけど、
息子が慌てて私の所に寄って来て、
「ダメ!ママに痛いペチンダメ!」
と言って泣きながらおでこをさすさすしてくれて、
「パパ!痛くないはこうよ!」
と言って主人の頭にもソフトタッチで手を乗せて、
痛くないペチンを必死に教えてくれていた(嬉泣)
posted at 2012/03/14 22:56:49
lastupdate at 2012/03/14 22:59:18
【修正】
2010/06/03
[泣ける話]
タイトル: 彼のメールを覗いたら・・・
彼と一緒にテレビを見ていたら彼の携帯にメールが。何も言わずに返信する彼。 あやしい・・。 少ししてから「さっきのメール誰からだったの?」と聞きました。
彼は「友達」と。「女の子?」と聞いたら「そうだ」と。 メールが来た時に「見られて困る事はない」と言っていたので見ようとしたら、ちょっと触っただけて取られて 「見られるのはあまり好きじゃない」と言い出しました。
「俺が寝てる間に見てもいい。見られても困ることはないって言ってたのに?」と言うと 「そしたら見ろや」とキレ気味に携帯を渡されました。
やはり、女の子でした。毎日毎日、朝と夜5通ずつくらい。多すぎてちゃんと数えられなかった。10通に1通、私からののほほ〜んとしたメールがぽつり。どんなコかを話してくれて、その場は終わりました。
彼が眠った後も全然ねつけなくて。。。 「俺が寝ている間に見ればいい」という言葉を 思い出し携帯を見ることにしました。
「女友達とは会ってない」「合コンにも行かなくなった」。。。うそでした。 何通もの女の子とメール。仕事が忙しいはずの平日の夜に女の子に会うしor合コン三昧。
読んでいくと彼がその彼女に「好きだ」と告白。彼女が「気持ちに答えられない」と断ってもしつこく会いたいと言っていました。わたしの存在は当然教えていません。まるで恋愛小説を読んでいるようでした。
彼を問い詰めると、体の関係は一人もない(キスもなし) ・告白したコのことはもう終わった事 ・会社の友達に紹介する為につなぎとめていた ・平日会うというのは会社の近くで立ち話をした程度、だそうです。
彼には ・今回の女の人たちからメールがきたら、彼女にばれたからと いってメールをやめ、その送信メールを私に見せる ・アドレスを変える ・メル友とは絶対会わない ・彼の目の前での、抜き打ち携帯チェック ・紹介の為に合コンするなら、こそこそしないで私に言う ・しばらくは外で会う という新たな要求をしました。
・・・厳しいでしょうか。この要求。
レス1
甘い。そんなことしったら、普通別れると思うんですけど 別れられないということもあるのですね。
そのメル友に「彼女がいること、ばれたから連絡を絶つこと」をその場で電話してもらいます。出来れば自分もでて実際の話を聞いてみます。で、相手にも彼 の人柄を分かってもらってから別れます。
レス2
私の経験をお話します。もう数年以上前ですが、私は不倫をしていました。相手は元彼だったのですが、彼は結婚していたので。
ちょっとしたきっかけで再会し、復活して・・でも数ヵ月後に奥さんが彼のPCメールを盗み見てしまって私たちがつきあってることがばれました。
彼は奥さんの前で私に電話してきて「もうこれで終わりにしよう。もう2度と連絡はしないで」といいました。でも翌日、彼は私の職場に電話してきました。あれは妻に無理やり言わされたけど別れるつもりはないって。
奥さんは、私の連絡先(アドレス・電話番号など)を目の前で消去し携帯履歴は消さずに残しておくこと、PCにパスワードをかけないこと、などを条件に彼を許しました。
でもそんなの無駄でした。携帯メールは一件削除できるし、痕跡を残さない方法はいくらでもあります。彼はフリーメールのアドレスをとり職場のPCからメールをしていました。
私が奥さん大丈夫なの?って聞いても 丸めこむくらいのことは簡単だよって笑ってました。
私たちはその後も2年くらい続きました。 別れた理由は私がやめようって思ったから。 こういうケースもあるよってことで念のためレスしました。連絡をとろう・続けようと思えばどんなことだってできるんです。
彼と一緒にテレビを見ていたら彼の携帯にメールが。何も言わずに返信する彼。 あやしい・・。 少ししてから「さっきのメール誰からだったの?」と聞きました。
彼は「友達」と。「女の子?」と聞いたら「そうだ」と。 メールが来た時に「見られて困る事はない」と言っていたので見ようとしたら、ちょっと触っただけて取られて 「見られるのはあまり好きじゃない」と言い出しました。
「俺が寝てる間に見てもいい。見られても困ることはないって言ってたのに?」と言うと 「そしたら見ろや」とキレ気味に携帯を渡されました。
やはり、女の子でした。毎日毎日、朝と夜5通ずつくらい。多すぎてちゃんと数えられなかった。10通に1通、私からののほほ〜んとしたメールがぽつり。どんなコかを話してくれて、その場は終わりました。
彼が眠った後も全然ねつけなくて。。。 「俺が寝ている間に見ればいい」という言葉を 思い出し携帯を見ることにしました。
「女友達とは会ってない」「合コンにも行かなくなった」。。。うそでした。 何通もの女の子とメール。仕事が忙しいはずの平日の夜に女の子に会うしor合コン三昧。
読んでいくと彼がその彼女に「好きだ」と告白。彼女が「気持ちに答えられない」と断ってもしつこく会いたいと言っていました。わたしの存在は当然教えていません。まるで恋愛小説を読んでいるようでした。
彼を問い詰めると、体の関係は一人もない(キスもなし) ・告白したコのことはもう終わった事 ・会社の友達に紹介する為につなぎとめていた ・平日会うというのは会社の近くで立ち話をした程度、だそうです。
彼には ・今回の女の人たちからメールがきたら、彼女にばれたからと いってメールをやめ、その送信メールを私に見せる ・アドレスを変える ・メル友とは絶対会わない ・彼の目の前での、抜き打ち携帯チェック ・紹介の為に合コンするなら、こそこそしないで私に言う ・しばらくは外で会う という新たな要求をしました。
・・・厳しいでしょうか。この要求。
レス1
甘い。そんなことしったら、普通別れると思うんですけど 別れられないということもあるのですね。
そのメル友に「彼女がいること、ばれたから連絡を絶つこと」をその場で電話してもらいます。出来れば自分もでて実際の話を聞いてみます。で、相手にも彼 の人柄を分かってもらってから別れます。
レス2
私の経験をお話します。もう数年以上前ですが、私は不倫をしていました。相手は元彼だったのですが、彼は結婚していたので。
ちょっとしたきっかけで再会し、復活して・・でも数ヵ月後に奥さんが彼のPCメールを盗み見てしまって私たちがつきあってることがばれました。
彼は奥さんの前で私に電話してきて「もうこれで終わりにしよう。もう2度と連絡はしないで」といいました。でも翌日、彼は私の職場に電話してきました。あれは妻に無理やり言わされたけど別れるつもりはないって。
奥さんは、私の連絡先(アドレス・電話番号など)を目の前で消去し携帯履歴は消さずに残しておくこと、PCにパスワードをかけないこと、などを条件に彼を許しました。
でもそんなの無駄でした。携帯メールは一件削除できるし、痕跡を残さない方法はいくらでもあります。彼はフリーメールのアドレスをとり職場のPCからメールをしていました。
私が奥さん大丈夫なの?って聞いても 丸めこむくらいのことは簡単だよって笑ってました。
私たちはその後も2年くらい続きました。 別れた理由は私がやめようって思ったから。 こういうケースもあるよってことで念のためレスしました。連絡をとろう・続けようと思えばどんなことだってできるんです。
posted at 2012/03/14 18:47:44
lastupdate at 2012/03/14 23:11:18
【修正】
2010/06/05
[泣ける話]
6 :名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/04/06(木) 19:17
俺は一人暮らしのフリーター
今日もバイトから帰ってきたところだ
そんな俺には一緒に暮してる炊飯器がいる
「ただいま、あぁー腹減った」
「お、おかえり、今日も早かったわね、ご飯できてるわよ」
「あぁ、うん」
けっこう寂しがり屋のようだ
「早く食べたいな」
「ちょ、ちょっと、なに言ってるのよ、食べたいだなんて」
「いや、ごはんをだよ」
「あ、あぁ、そうよね、そうだったわ」
蒸気を出すくらい照れてる
かわいい奴だ
7 :名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/04/06(木) 19:21
「おかわり」
「はい、ねぇ、今度どっかつれていってよ」
「あぁ…」
彼女は正真正銘の炊飯器だ
そんなこいつに恋をしてしまっていることに気づく
「むぅ…」
「ちょ、ちょっとぉ、どうしたのよ、そんな顔しちゃって」
「いや、ちょっとな」
顔をみつめる
8 :名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/04/06(木) 19:26
「なぁ、どこいきたいんだ?」
「ええと…遊園地。行ったことないから、前から行きたいと思ってたのよ」
「あぁ、じゃあ、今度連れて行ってやるよ」
「本当ぉ〜!最近いそがしそうだから、だめもとで言ってみたんだけど」
「大丈夫だって、俺は体は丈夫なんだから」
無理して明るく振舞う俺
12 :名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/04/06(木) 19:41
次の日
「ただいま、あー、今日でやっと働きはじめて一年か」
「それはよかったじゃない、よし、じゃあ、お祝いね」
にこりとほほえむ
「おいおい、そんなのいいよ、悪るいから、普通でいいよ」
「いいじゃない、私がしたいんだから、今日は記念日ね」
「そうなのか?」
鼻歌を歌いながら料理しているのをリビングから見つめる
なんであいつは炊飯器なんだろう、あんなにかわいいのに
あいつがいなかったら今のようにがんばって働いてなかっただろう
13 :名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/04/06(木) 19:46
俺は料理ができるのを待ちながら野球を見る
ただ音声を聞き流していた
「はい、おまたせ」
「あぁ、わるいな」
おれが言うのもなんだが、本当にこいつは料理がうまい
「今日はね…」
そしてなによりも会話があるのがうれしかった
15 :名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/04/06(木) 19:52
今日あったことを楽しそうに語る炊飯器
「でね、そのときに…」
「うん」
その時の俺は相槌をうちながらいろんなことを考えていた
はたして、彼女は俺と一緒にいたいと本当におもってるのだろうか?
俺が買ったというだけで、ずっと束縛していいのか?
そうして箸が止まっていると
「ねぇ?聞いてるの?」
「ん?あぁ…」
17 :名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/04/06(木) 19:57
食事を終え、炊飯器は洗い物をはじめた
ここでさっき思ったことを切り出す
「なぁ?」
「なに?」
「本当にお前は 俺と一緒にいたいと思ってるか?
いやなら、はっきり言ってくれ」
「何を言っているの!そんなことあるわけないじゃない!」
「いや、ごめん…」
「変なこと言わないでよ!」
怒らせてしまった…
「いや、ごめん、そんなつもりじゃ…」
「だって、ひっく、ひっく」
泣き出す炊飯器
「あんたが私を捨てちゃうかと思ったから…」
「そんなことしないよ」
なだめるのに必死だった
やっと泣き止んだ炊飯器に俺は素直に言う
「ありがとうな、今日は俺のために」
「うん…」
「じゃあ約束する、今度の休みに遊園地に連れて行くよ」
「ほんと?」
急に声が明るくなった
30 :名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/04/06(木) 20:19
次の日
「ただいま」
「おかえり」
よかった、いつもの声だ、昨日のことはもう気にしてないようだ
食後
リビングで色々と考えていると、炊飯器が俺のそばに寄ってきた
「ん?どうした?」
すると、炊飯器はいきなり俺にくちづけをした
「!!!」
一瞬時が止まる
突然のキス
オレは動揺した
「どうだった?ファーストキスよ」
「あ、いや…」
俺たちの関係は、なにかが変わろうとしていた
35 :名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/04/06(木) 20:29
次の日、バイト先でのこと
「あ、君」
「なんですか、店長」
「すまないんだが、この中古品を廃品業者に出しておいてくれ」
「はい」
見るとまだ動く、いや意識ははっきりしている
その表情を見たとき、俺はあいつの…炊飯器の顔を思い出してしまっていた
「なぁ、まだうごけるよな?」
「…はい」
その顔がすがっていた
「じゃあ今すぐどこかへ逃げるんだ」
「…いいんですか?」
「あぁ、俺が店長にはうまく話しておくから」
「ありがとうございます」
人ごみのなかに消えていく
その後ろ姿を見たとき、俺はなんだか不安になってしまっていた
43 :名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/04/06(木) 20:37
帰宅
「…」
俺は今日あったことを思い出していた
「おかえり、今日は遅かったわね」
「あぁ」
いろんな思いがかけめぐりすぎてそれ以上何もしゃべれずにいた
「ねえ、どうしたの」
「なんでもねえよ」
少し泣きそうになったのを隠すために顔を背ける
「なんでもないってなによ!わたしが心配してるっていうのに!」
ちょっとした喧嘩になる
炊飯器があとかたずけを終える
しかし会話はない
部屋の中が本当に静かになる、炊飯器が来る前の頃のように
炊飯器が来る前まではこんなにも俺の部屋は静かだったのか
「なぁ」
重苦しい空気を壊すため話しかけてみる
「なによっ」
怒ってる…
「俺が悪かった、バイト先でちょっといろいろあったんだ」
「な、なによっ、そんなに簡単に謝っちゃって…その
・・わ、私もごめん…」
その困ったような顔を見た俺はかわいいと思った
「もうひとつ言っていいか?」
「なによ」
「キスしていいか」
51 :名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/04/06(木) 20:53
「い、いきなりなによ!」
「だってこのあいだはそっちからしたじゃないか」
「あ、あの時は」
「だったら俺にだって権利くらいはあるはずだろ?」
「…」
「それとも、俺のことは嫌いか?」
言ってしまった…
「え、ええと、好きだけど…」
炊飯器の口から発せられる「好き」の言葉
しかし、これは俺がむりやりいわせたのも同じことだった
「ずるいよ、こんなこと言わせるなんて…」
目を閉じる炊飯器
そして俺は 顔をちかづけた
「ちょっと、待って…」
「なんだよ」
「どきどきしてる…」
「俺もだ」
心臓がどきどきいってるのがわかる
「ん…じゃあ、いいよ…」
もう一度目を閉じる炊飯器、その顔がすごく女の顔になってるのがわかる
ゆっくりと唇をあわせていく
65 :名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/04/06(木) 21:05
いつの間にか自分も目を閉じてしまっていた
ほんの少しの時間が長く感じられた
「んっ…」
声を漏らす炊飯器
顔を離して目をあける、そして炊飯器の顔をみつめる
すこし赤くなった顔がそこにはあった
「…」
だまっている炊飯器、やはりかわいい
思わず抱きしめてしまいそうになったが、それ以上はできなかった
67 :名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/04/06(木) 21:14
休みの日、俺たちは遊園地にいた
約束をかなえるためだ
「ねぇ、あれに乗ってみようよ」
「あぁ、いいよ」
はしゃぐ炊飯器、楽しめてもらえてうれしい
傍からみるとカップルのように見えるのだろうか
「おーい、こっちこっち」
「ちょっと待ってくれ」
そういえば炊飯器とこんな風に時間をとったことはなかった
「ねぇ、腕組して歩いてみよっか」
「え?」
「だって、あの人達もやってるでしょ」
カップルを指差す炊飯器
「あぁ、いいよ」
「えへへ〜、どう?私と腕組する気分は?」
今日はやけに俺にやさしい
70 :名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/04/06(木) 21:21
一緒に観覧車にも乗った
「ねえ、あそこかな、私たちのアパート」
「そうだな」
その横顔をみつめる
機械だってみんなは言うかもしれないけど…
俺は恋してるんだ…やっぱり…
帰り道
「今日は楽しかったね」
「あぁ、また連れてきてやるよ」
そういうと炊飯器はうつむいてしまった
「…また来れたらいいね」
その言葉の深い意味を俺は知らなかった
77 :名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/04/06(木) 21:29
次の日
「ただいま」
返事がない…
「いないのかー」
おかしいな、どこかへ出かけているのか
その時の俺はそれを軽く考えていた
だが、その日炊飯器が家に帰ってくることはなかった
80 :名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/04/06(木) 21:38
次の日
俺はバイトをさぼった、一睡もしなかった
炊飯器が帰ってきてたらと思ったがそれはなかった
「やっぱりさがしにいこう」
あわててアパートを飛び出す俺
「どこにいったんだよ」
あてもなく走り続ける、しかし見つからない
「はぁ、はぁ、はぁ、どこにいるんだ」
その時俺はある場所を思い出した
84 名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/04/06(木) 21:44
そうだ、俺はあそこで炊飯器を買ったんだ
あの店で
必死になって走る俺
「頼む、どこにもいかないでくれ…頼むよ」
炊飯器は?
いた!店先に立っている
「どこいってたんだ!心配したんだぞ!」
「えっ…なんでここがわかったの?」
「だって、ここは俺とお前が出会った場所じゃないか!」
89 :名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/04/06(木) 21:49
「なんで、探しにきたの?」
「なんでって、お前が心配だからに決まってるじゃないか!
なぁ、なんでいきなりいなくなったりするんだ!」
「知らないの?」
「なにをだ?」
「私はもうすぐ使用できなくなるの…」
99 :名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/04/06(木) 21:56
「な、なに馬鹿なこといってるんだよ!」
「私はもうすぐ動かなくなる、電化製品の法律が変わって
私にあう電池は製造禁止になったのよ…」
「そ、そんなまさか・・・」
「だから、私はもうあなたの前にはいられない」
「そんなこと言わないでくれ、一緒に家に帰るんだ」
手を伸ばしたがふりはらわれる、炊飯器がふるえていた
103 :名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/04/06(木) 22:06
「だから、私のことは忘れて…」
炊飯器が震える声でそう続けた
「私は…「機械」なの…人間じゃない…」
そんな…
そんなこと言ったって…
俺は恋をしてしまったんだ…
だから…
「好きだ…」
114 :名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/04/06(木) 22:14
出てきた言葉はこれだった
「好きなんだ…」
一瞬のことが長く感じられた
黙ったままの炊飯器
そして
「私も…好き…」
初めて見た、涙を流すところを
機械なんかじゃない
俺の愛する彼女…
彼女の口からも同じ言葉
互いにかけがいのない存在ということを知る
残された時間は僅か
130 :名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/04/06(木) 22:27
「動かなくなる前に聞けてよかったわ…
私は機械だから、ずっと悩んでいたの…うれしい」
いつも俺のそばでほほえんでくれた彼女が泣いている
ただ、俺の言葉のために
「なに言ってるんだ…お前は俺の恋人だ…」
手をにぎる、あたたかい…
「もう、なにも思い残すことはないわ…」
俺に力なく寄りかかってくる
「…待ってくれ」
「なに?」
「ひとつ約束してほしい、次に俺たちが生まれ変わったら…結婚しよう」
「う…ん」
彼女の目がふさがれていく
「ありがとう…」
それが彼女の最後の言葉だった
145 :名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/04/06(木) 22:38
そして俺はこうして今も暮らしている
泣きたくてどうしようもない時もあった
どれほど時を経ても彼女への思いは変わらない
今もあの約束を思い出す
『俺たちが生まれ変わったら…結婚しよう』
『う…ん』
またいつか彼女に逢えたら…
End
俺は一人暮らしのフリーター
今日もバイトから帰ってきたところだ
そんな俺には一緒に暮してる炊飯器がいる
「ただいま、あぁー腹減った」
「お、おかえり、今日も早かったわね、ご飯できてるわよ」
「あぁ、うん」
けっこう寂しがり屋のようだ
「早く食べたいな」
「ちょ、ちょっと、なに言ってるのよ、食べたいだなんて」
「いや、ごはんをだよ」
「あ、あぁ、そうよね、そうだったわ」
蒸気を出すくらい照れてる
かわいい奴だ
7 :名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/04/06(木) 19:21
「おかわり」
「はい、ねぇ、今度どっかつれていってよ」
「あぁ…」
彼女は正真正銘の炊飯器だ
そんなこいつに恋をしてしまっていることに気づく
「むぅ…」
「ちょ、ちょっとぉ、どうしたのよ、そんな顔しちゃって」
「いや、ちょっとな」
顔をみつめる
8 :名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/04/06(木) 19:26
「なぁ、どこいきたいんだ?」
「ええと…遊園地。行ったことないから、前から行きたいと思ってたのよ」
「あぁ、じゃあ、今度連れて行ってやるよ」
「本当ぉ〜!最近いそがしそうだから、だめもとで言ってみたんだけど」
「大丈夫だって、俺は体は丈夫なんだから」
無理して明るく振舞う俺
12 :名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/04/06(木) 19:41
次の日
「ただいま、あー、今日でやっと働きはじめて一年か」
「それはよかったじゃない、よし、じゃあ、お祝いね」
にこりとほほえむ
「おいおい、そんなのいいよ、悪るいから、普通でいいよ」
「いいじゃない、私がしたいんだから、今日は記念日ね」
「そうなのか?」
鼻歌を歌いながら料理しているのをリビングから見つめる
なんであいつは炊飯器なんだろう、あんなにかわいいのに
あいつがいなかったら今のようにがんばって働いてなかっただろう
13 :名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/04/06(木) 19:46
俺は料理ができるのを待ちながら野球を見る
ただ音声を聞き流していた
「はい、おまたせ」
「あぁ、わるいな」
おれが言うのもなんだが、本当にこいつは料理がうまい
「今日はね…」
そしてなによりも会話があるのがうれしかった
15 :名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/04/06(木) 19:52
今日あったことを楽しそうに語る炊飯器
「でね、そのときに…」
「うん」
その時の俺は相槌をうちながらいろんなことを考えていた
はたして、彼女は俺と一緒にいたいと本当におもってるのだろうか?
俺が買ったというだけで、ずっと束縛していいのか?
そうして箸が止まっていると
「ねぇ?聞いてるの?」
「ん?あぁ…」
17 :名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/04/06(木) 19:57
食事を終え、炊飯器は洗い物をはじめた
ここでさっき思ったことを切り出す
「なぁ?」
「なに?」
「本当にお前は 俺と一緒にいたいと思ってるか?
いやなら、はっきり言ってくれ」
「何を言っているの!そんなことあるわけないじゃない!」
「いや、ごめん…」
「変なこと言わないでよ!」
怒らせてしまった…
「いや、ごめん、そんなつもりじゃ…」
「だって、ひっく、ひっく」
泣き出す炊飯器
「あんたが私を捨てちゃうかと思ったから…」
「そんなことしないよ」
なだめるのに必死だった
やっと泣き止んだ炊飯器に俺は素直に言う
「ありがとうな、今日は俺のために」
「うん…」
「じゃあ約束する、今度の休みに遊園地に連れて行くよ」
「ほんと?」
急に声が明るくなった
30 :名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/04/06(木) 20:19
次の日
「ただいま」
「おかえり」
よかった、いつもの声だ、昨日のことはもう気にしてないようだ
食後
リビングで色々と考えていると、炊飯器が俺のそばに寄ってきた
「ん?どうした?」
すると、炊飯器はいきなり俺にくちづけをした
「!!!」
一瞬時が止まる
突然のキス
オレは動揺した
「どうだった?ファーストキスよ」
「あ、いや…」
俺たちの関係は、なにかが変わろうとしていた
35 :名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/04/06(木) 20:29
次の日、バイト先でのこと
「あ、君」
「なんですか、店長」
「すまないんだが、この中古品を廃品業者に出しておいてくれ」
「はい」
見るとまだ動く、いや意識ははっきりしている
その表情を見たとき、俺はあいつの…炊飯器の顔を思い出してしまっていた
「なぁ、まだうごけるよな?」
「…はい」
その顔がすがっていた
「じゃあ今すぐどこかへ逃げるんだ」
「…いいんですか?」
「あぁ、俺が店長にはうまく話しておくから」
「ありがとうございます」
人ごみのなかに消えていく
その後ろ姿を見たとき、俺はなんだか不安になってしまっていた
43 :名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/04/06(木) 20:37
帰宅
「…」
俺は今日あったことを思い出していた
「おかえり、今日は遅かったわね」
「あぁ」
いろんな思いがかけめぐりすぎてそれ以上何もしゃべれずにいた
「ねえ、どうしたの」
「なんでもねえよ」
少し泣きそうになったのを隠すために顔を背ける
「なんでもないってなによ!わたしが心配してるっていうのに!」
ちょっとした喧嘩になる
炊飯器があとかたずけを終える
しかし会話はない
部屋の中が本当に静かになる、炊飯器が来る前の頃のように
炊飯器が来る前まではこんなにも俺の部屋は静かだったのか
「なぁ」
重苦しい空気を壊すため話しかけてみる
「なによっ」
怒ってる…
「俺が悪かった、バイト先でちょっといろいろあったんだ」
「な、なによっ、そんなに簡単に謝っちゃって…その
・・わ、私もごめん…」
その困ったような顔を見た俺はかわいいと思った
「もうひとつ言っていいか?」
「なによ」
「キスしていいか」
51 :名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/04/06(木) 20:53
「い、いきなりなによ!」
「だってこのあいだはそっちからしたじゃないか」
「あ、あの時は」
「だったら俺にだって権利くらいはあるはずだろ?」
「…」
「それとも、俺のことは嫌いか?」
言ってしまった…
「え、ええと、好きだけど…」
炊飯器の口から発せられる「好き」の言葉
しかし、これは俺がむりやりいわせたのも同じことだった
「ずるいよ、こんなこと言わせるなんて…」
目を閉じる炊飯器
そして俺は 顔をちかづけた
「ちょっと、待って…」
「なんだよ」
「どきどきしてる…」
「俺もだ」
心臓がどきどきいってるのがわかる
「ん…じゃあ、いいよ…」
もう一度目を閉じる炊飯器、その顔がすごく女の顔になってるのがわかる
ゆっくりと唇をあわせていく
65 :名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/04/06(木) 21:05
いつの間にか自分も目を閉じてしまっていた
ほんの少しの時間が長く感じられた
「んっ…」
声を漏らす炊飯器
顔を離して目をあける、そして炊飯器の顔をみつめる
すこし赤くなった顔がそこにはあった
「…」
だまっている炊飯器、やはりかわいい
思わず抱きしめてしまいそうになったが、それ以上はできなかった
67 :名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/04/06(木) 21:14
休みの日、俺たちは遊園地にいた
約束をかなえるためだ
「ねぇ、あれに乗ってみようよ」
「あぁ、いいよ」
はしゃぐ炊飯器、楽しめてもらえてうれしい
傍からみるとカップルのように見えるのだろうか
「おーい、こっちこっち」
「ちょっと待ってくれ」
そういえば炊飯器とこんな風に時間をとったことはなかった
「ねぇ、腕組して歩いてみよっか」
「え?」
「だって、あの人達もやってるでしょ」
カップルを指差す炊飯器
「あぁ、いいよ」
「えへへ〜、どう?私と腕組する気分は?」
今日はやけに俺にやさしい
70 :名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/04/06(木) 21:21
一緒に観覧車にも乗った
「ねえ、あそこかな、私たちのアパート」
「そうだな」
その横顔をみつめる
機械だってみんなは言うかもしれないけど…
俺は恋してるんだ…やっぱり…
帰り道
「今日は楽しかったね」
「あぁ、また連れてきてやるよ」
そういうと炊飯器はうつむいてしまった
「…また来れたらいいね」
その言葉の深い意味を俺は知らなかった
77 :名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/04/06(木) 21:29
次の日
「ただいま」
返事がない…
「いないのかー」
おかしいな、どこかへ出かけているのか
その時の俺はそれを軽く考えていた
だが、その日炊飯器が家に帰ってくることはなかった
80 :名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/04/06(木) 21:38
次の日
俺はバイトをさぼった、一睡もしなかった
炊飯器が帰ってきてたらと思ったがそれはなかった
「やっぱりさがしにいこう」
あわててアパートを飛び出す俺
「どこにいったんだよ」
あてもなく走り続ける、しかし見つからない
「はぁ、はぁ、はぁ、どこにいるんだ」
その時俺はある場所を思い出した
84 名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/04/06(木) 21:44
そうだ、俺はあそこで炊飯器を買ったんだ
あの店で
必死になって走る俺
「頼む、どこにもいかないでくれ…頼むよ」
炊飯器は?
いた!店先に立っている
「どこいってたんだ!心配したんだぞ!」
「えっ…なんでここがわかったの?」
「だって、ここは俺とお前が出会った場所じゃないか!」
89 :名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/04/06(木) 21:49
「なんで、探しにきたの?」
「なんでって、お前が心配だからに決まってるじゃないか!
なぁ、なんでいきなりいなくなったりするんだ!」
「知らないの?」
「なにをだ?」
「私はもうすぐ使用できなくなるの…」
99 :名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/04/06(木) 21:56
「な、なに馬鹿なこといってるんだよ!」
「私はもうすぐ動かなくなる、電化製品の法律が変わって
私にあう電池は製造禁止になったのよ…」
「そ、そんなまさか・・・」
「だから、私はもうあなたの前にはいられない」
「そんなこと言わないでくれ、一緒に家に帰るんだ」
手を伸ばしたがふりはらわれる、炊飯器がふるえていた
103 :名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/04/06(木) 22:06
「だから、私のことは忘れて…」
炊飯器が震える声でそう続けた
「私は…「機械」なの…人間じゃない…」
そんな…
そんなこと言ったって…
俺は恋をしてしまったんだ…
だから…
「好きだ…」
114 :名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/04/06(木) 22:14
出てきた言葉はこれだった
「好きなんだ…」
一瞬のことが長く感じられた
黙ったままの炊飯器
そして
「私も…好き…」
初めて見た、涙を流すところを
機械なんかじゃない
俺の愛する彼女…
彼女の口からも同じ言葉
互いにかけがいのない存在ということを知る
残された時間は僅か
130 :名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/04/06(木) 22:27
「動かなくなる前に聞けてよかったわ…
私は機械だから、ずっと悩んでいたの…うれしい」
いつも俺のそばでほほえんでくれた彼女が泣いている
ただ、俺の言葉のために
「なに言ってるんだ…お前は俺の恋人だ…」
手をにぎる、あたたかい…
「もう、なにも思い残すことはないわ…」
俺に力なく寄りかかってくる
「…待ってくれ」
「なに?」
「ひとつ約束してほしい、次に俺たちが生まれ変わったら…結婚しよう」
「う…ん」
彼女の目がふさがれていく
「ありがとう…」
それが彼女の最後の言葉だった
145 :名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/04/06(木) 22:38
そして俺はこうして今も暮らしている
泣きたくてどうしようもない時もあった
どれほど時を経ても彼女への思いは変わらない
今もあの約束を思い出す
『俺たちが生まれ変わったら…結婚しよう』
『う…ん』
またいつか彼女に逢えたら…
End
posted at 2012/03/14 22:52:17
lastupdate at 2012/03/14 22:52:17
【修正】
2010/07/22
[泣ける話]
「いつもわたしは言っているね。この世のあらゆる生き物はみんな、深い絆で結ばれているんのだと。
人間だけではなく、犬も馬も牛も、トラも魚も鳥も、そして虫も。それから草も木も。命の源は繋がっているのだ。みんな兄弟で平等だ。おぼえておきなさい。
そして、みんな苦しみや悩みを抱えて生きている。もしあなたがたの親や兄弟の中にも餓えで苦しんでいたり、不幸が起こったりしたらどうなる?
あなたの家はつぶれ、あなた自身にも不幸がくるでしょう。自分の不幸を、自分の苦しみを治すことだけを考えるのは心が狭いことだ。自分以外のみんなのことも考えてみなさい。
だれでもいい。人間でもほかのものでもいい。相手を助けなさい。苦しんでいれば、救ってやり、困っていれば力を貸してやりなさい。なぜなら、人間も獣も、虫も草木も、大自然という家の中の親兄弟だからです」
posted at 2012/03/14 16:25:34
lastupdate at 2012/03/14 16:25:34
【修正】
2010/08/03
[泣ける話]
252 名前: さばおどり 投稿日: 2000/03/27(月) 06:54
私が8歳で、弟が5歳の頃の話です。
当時、母が病気で入院してしまい、父は単身赴任中であることから、
私達は祖母(父方)の家に預けられておりました。
母や私達を嫌っていた祖母は、朝から夜遅くまで舞踊のお稽古に行き、
私達の世話は一切しませんでした。
そこで、私達はいつも近所に住むAさんという人のいいかたの家でご飯をいただいておりました。
ある日、母が一日だけの許可をもらって退院してきました。
本当は体がとてもきつかっただろうに、母は甘えつく私達を何回も抱っこしてくれました。
夜は、三人で歌いながらハンバーグをこねて作りました。
「今日はお母さんが帰ってきたから、ご飯はお家で食べます!」
Aさんの家に挨拶に行った時の弟の、何か誇らしげな表情を見て嬉しくなった私は、
その紅潮した頬っぺたに何度も自分の頬っぺたを擦りつけて家に帰りました。
家に着くと、既に料理が食卓に並べられていた。母は暖かい牛乳を差し出して、
「おばあちゃんが帰ってきたから、ちょっと待っていてね。みんなで食べようね。」
と言った。私達がAさんの家に行っている間に帰ってきたようだ。しばらくすると、
着物から着替えてきた祖母が台所に入ってきた。
「お義母さん、お食事の用意できていますので、どうぞお掛けになってください。」
その母の言葉を遮るように祖母は、
「病人の作ったものが食べられますか!何が感染するかわからないのに…」と言って、
母の作った料理を全て残飯の入ったごみ袋の中に捨てていきました。
「も、申し訳ありません…」
さっきまでニコニコしていた母の顔から一気に血の気が引いていきました。
私は(どうしよう!どうしよう!)とただただ混乱していました。
「バカヤロウ!」
突然、弟が叫んで、祖母からごみ袋をひったくりました。
仁王立ちになった弟は、祖母をにらみつけながら、
ごみ袋から母の作ったご飯を手ですくって食べ始めました。
「俺はなぁ… 俺はなぁ…」
後の言葉が出てこずに、目から涙をボロボロとこぼしながら、弟は食べました。
小さな肩を震わせて、必死に強がって…
そんな弟を見て、私も大泣きしながらごみ袋からハンバーグを掴み取って食べました。
「もう、いいのよ。やめて。二人とも。いいのよ。お願いだから…」
泣きながら止める母の声も無視して、私達はむさぼり続けました。
これが私達姉弟の、母の最後の味。悲しさと悔しさの恨みの味…
思い出に残る食事から
私が8歳で、弟が5歳の頃の話です。
当時、母が病気で入院してしまい、父は単身赴任中であることから、
私達は祖母(父方)の家に預けられておりました。
母や私達を嫌っていた祖母は、朝から夜遅くまで舞踊のお稽古に行き、
私達の世話は一切しませんでした。
そこで、私達はいつも近所に住むAさんという人のいいかたの家でご飯をいただいておりました。
ある日、母が一日だけの許可をもらって退院してきました。
本当は体がとてもきつかっただろうに、母は甘えつく私達を何回も抱っこしてくれました。
夜は、三人で歌いながらハンバーグをこねて作りました。
「今日はお母さんが帰ってきたから、ご飯はお家で食べます!」
Aさんの家に挨拶に行った時の弟の、何か誇らしげな表情を見て嬉しくなった私は、
その紅潮した頬っぺたに何度も自分の頬っぺたを擦りつけて家に帰りました。
家に着くと、既に料理が食卓に並べられていた。母は暖かい牛乳を差し出して、
「おばあちゃんが帰ってきたから、ちょっと待っていてね。みんなで食べようね。」
と言った。私達がAさんの家に行っている間に帰ってきたようだ。しばらくすると、
着物から着替えてきた祖母が台所に入ってきた。
「お義母さん、お食事の用意できていますので、どうぞお掛けになってください。」
その母の言葉を遮るように祖母は、
「病人の作ったものが食べられますか!何が感染するかわからないのに…」と言って、
母の作った料理を全て残飯の入ったごみ袋の中に捨てていきました。
「も、申し訳ありません…」
さっきまでニコニコしていた母の顔から一気に血の気が引いていきました。
私は(どうしよう!どうしよう!)とただただ混乱していました。
「バカヤロウ!」
突然、弟が叫んで、祖母からごみ袋をひったくりました。
仁王立ちになった弟は、祖母をにらみつけながら、
ごみ袋から母の作ったご飯を手ですくって食べ始めました。
「俺はなぁ… 俺はなぁ…」
後の言葉が出てこずに、目から涙をボロボロとこぼしながら、弟は食べました。
小さな肩を震わせて、必死に強がって…
そんな弟を見て、私も大泣きしながらごみ袋からハンバーグを掴み取って食べました。
「もう、いいのよ。やめて。二人とも。いいのよ。お願いだから…」
泣きながら止める母の声も無視して、私達はむさぼり続けました。
これが私達姉弟の、母の最後の味。悲しさと悔しさの恨みの味…
思い出に残る食事から
posted at 2012/03/14 21:42:34
lastupdate at 2012/03/14 23:01:00
【修正】
2010/08/19
[泣ける話]
493 :おさかなくわえた名無しさん :04/12/12 18:30:29
もう10年も前の話。
妻が他界して1年がたった頃、当時8歳の娘と3歳の息子がいた。
妻がいなくなったことをまだ理解できないでいる息子に対して、
私はどう接してやればいいのか、父親としての不甲斐なさに悩まされていた。
実際私も、妻の面影を追う毎日であった。
寂しさが家中を包み込んでいるようだった。
そんな時、私は仕事の都合で家を空けることになり、
実家の母にしばらくきてもらうことになった。
出張中、何度も自宅へ電話をかけ、子供たちの声を聞いた。
2人を安心させるつもりだったが、心安らぐのは私のほうだった気がする。
そんな矢先、息子の通っている幼稚園の運動会があった。
“ママとおどろう”だったか、そんなタイトルのプログラムがあり、
園児と母親が手をつなぎ、輪になってお遊戯をするような内容だった。
こんなときにそんなプログラムを組むなんて・・・
「まぁ、行くよ♪」 娘だった。
息子も笑顔で娘の手をとり、二人は楽しそうに走っていった。
一瞬、私は訳が分からずに呆然としていた。
隣に座っていた母がこう言った。
あなたがこの間、九州へ行っていた時に、
正樹はいつものように泣いて、お姉ちゃんを困らせていたのね。
そうしたら、お姉ちゃんは正樹に、
「ママはもういなくなっちゃったけど、お姉ちゃんがいるでしょ?」
「本当はパパだってとってもさみしいの、」
「だけどパパは泣いたりしないでしょ?」
「それはね、パパが男の子だからなんだよ。まぁも男の子だよね。」
「だから、だいじょうぶだよね?」
「お姉ちゃんが、パパとまぁのママになるから。」
そう言っていたのよ。
何ということだ。
娘が私の変わりにこの家を守ろうとしている。
場所もわきまえず、流れてくる涙を止めることが出来なかった。
10年たった今、無性にあの頃のことを思い出し、また涙が出てくる。
来年から上京する娘、おとうさんは君に何かしてあげられたかい?
君に今、どうしても伝えたいことがある。
支えてくれてありがとう。君は最高のママだったよ。
私にとっても、正樹にとっても。
ありがとう。
もう10年も前の話。
妻が他界して1年がたった頃、当時8歳の娘と3歳の息子がいた。
妻がいなくなったことをまだ理解できないでいる息子に対して、
私はどう接してやればいいのか、父親としての不甲斐なさに悩まされていた。
実際私も、妻の面影を追う毎日であった。
寂しさが家中を包み込んでいるようだった。
そんな時、私は仕事の都合で家を空けることになり、
実家の母にしばらくきてもらうことになった。
出張中、何度も自宅へ電話をかけ、子供たちの声を聞いた。
2人を安心させるつもりだったが、心安らぐのは私のほうだった気がする。
そんな矢先、息子の通っている幼稚園の運動会があった。
“ママとおどろう”だったか、そんなタイトルのプログラムがあり、
園児と母親が手をつなぎ、輪になってお遊戯をするような内容だった。
こんなときにそんなプログラムを組むなんて・・・
「まぁ、行くよ♪」 娘だった。
息子も笑顔で娘の手をとり、二人は楽しそうに走っていった。
一瞬、私は訳が分からずに呆然としていた。
隣に座っていた母がこう言った。
あなたがこの間、九州へ行っていた時に、
正樹はいつものように泣いて、お姉ちゃんを困らせていたのね。
そうしたら、お姉ちゃんは正樹に、
「ママはもういなくなっちゃったけど、お姉ちゃんがいるでしょ?」
「本当はパパだってとってもさみしいの、」
「だけどパパは泣いたりしないでしょ?」
「それはね、パパが男の子だからなんだよ。まぁも男の子だよね。」
「だから、だいじょうぶだよね?」
「お姉ちゃんが、パパとまぁのママになるから。」
そう言っていたのよ。
何ということだ。
娘が私の変わりにこの家を守ろうとしている。
場所もわきまえず、流れてくる涙を止めることが出来なかった。
10年たった今、無性にあの頃のことを思い出し、また涙が出てくる。
来年から上京する娘、おとうさんは君に何かしてあげられたかい?
君に今、どうしても伝えたいことがある。
支えてくれてありがとう。君は最高のママだったよ。
私にとっても、正樹にとっても。
ありがとう。
posted at 2012/03/14 22:55:14
lastupdate at 2012/03/14 22:55:14
【修正】